2009年8月25日火曜日

おもしろさ


ある雑誌にN画伯の日記が載っていた。ゴーギャンについて“よく見ると下手くそ。いったいに日本人の絵は上手だ。上手でツマラナイというのはどういう訳。”・・・

N画伯は確か東京芸大の先生だった人だ。こういう方にそういわれちゃーなー。


なぜなんだろう?私も昔から感じていた疑問だ。アートブリュットやアフリカンアート、児童画なんかにはなんともおもしろいものが有ったりする。では反対につまらないものは何だろう?たとえば売り絵の風景画、美人画。いやいや底の浅い絵はいっぱいある。『絵とはこういうもんだ』とばかりに仕掛けた絵は概してつまらない。一番初っ端のところが、間違えているのに気がついていないと思う。そこのところもっと問うべきなんじゃないかな。日本の美術界は。ちょっと大きく出てしまったかな・・・

自分に目を向けると無意識に絵をまとめていた!ううう つまらぬ!

2009年8月4日火曜日

糊口をしのぐ


糊口をしのぐとは青臭い表現ですが、生活のため製造業に従事して長くなります。明日やめよう明日やめようと思いながら時が流れています。私の我慢も相当なものですが、(きっと)会社の我慢も有ってこの快挙があると思われます。 ・・・絵を売るって本当に難しい。

さて、製造業、寸暇を惜しんで、働くことは言うまでもなくとても大事なことだ。時間内にきめられた数量を作らなくてはいけない。ある意味で手は動かし続けなくてはいけないのだ。だが、絵を描くときはどうだろう。まったく手が動かない時なんて、2~3日はざらにある。頭はそれでも動いてはいる(だぶん)。
いや、それさえ意識的にとめて気分をまっさらにしたいときもある。 手の動く時間は少ない。
この二つの落差はいったい何なんだろう。

また今日も会社に向かう・・・。

8.15に思う

終戦記念日 がくる。このところ思うのは、近代から現代に至る日本の歴史に関しての自分の無知さだ。どうしてあんな無謀な戦争に日本は入っていったんだろう。・・・・近代に人権という意識が生まれてきたが、20世紀はまだあまりに低かった。西欧に対する劣等意識、アジアに対する優越意識。(日本だけでなく差別意識は、世界中の病気であった。)中国に向かう陸軍のイメージはよくないと思うが、多くのひとは、ほんとうに支持したのか?どこかで“おかしい”がいえなかったんだろうか。今の日本も組織優先が強いが、当時は″個″なんて存在し得なかったんだろう。もしかするとそのあたりこそ いまの私たちが大事に考えていかなければならないことなんじゃあないかと思う。組織の中でも自分の価値観をもって、譲ってはいけないときは反対する勇気を持たなくてはいけない。大事だと思う。そして組織に依存しすぎないよう常々生きることも重要と思う。組織もタイトじゃもうもたないだろう。また 組織の中でしか自分の存在を感じられないのは、いかがなものか。・・である。

Miracle at St.Anne を見る


映画館に出かけるなんてほんとに久しぶりだ。一時間あまり前についてしまった。この入れ込みようには我ながら恥ずかしい。Spik Lee監督の作品は好きで時々ビデオを借りてきてみたりするがマニアというわけではない。中部イタリアの第二次大戦終了時が舞台ということでとても見たくなってしまったのだ。ストーリーの圧倒的展開に引き込まれたが戦争というものの残酷さを改めて思った。(今もこの不条理さの中で生きている人々がいるのかと思うと無邪気ではいられない。私の父も戦争に行っていたのだ。)
映画の中の黒人兵士がとてもいい感じに描かれていて それだけに最後は不覚にも鼻の奥がつーんとしてしまった。いい時間をすごせた気がした。
余談だが いくらチョコレートの巨人でもたぶん20kg超のビーナスの頭は重すぎなかっただろうか。