2012年5月27日日曜日

なんとなくのコンサバティブは・・

現代の創造展という地元の展覧会の実行委員会があり 一苦労があった。実はこの冬くらいから何とか新しい風を吹き込みたいと有志で画策してきたのだ。前にも書いたがこの展覧会は飯田 下伊那の活躍作家たちの作品を一同に展示しようというもので、日本画、洋画、彫刻、工芸、書のジャンルがある。もう13回にもなるから様々なコレステロールが付いてなんとも魅力が失せた感がある。
一部の作家たちはもうこの展覧会に期待することはない、と見放している。その原因の一つに発表作家の固定化がある。この展覧会に多くの作家を選出しているいくつかの美術会も責任があると私たちは考えている。自分たち以外の価値基準がある事をもっと感じてほしいのだ。とにかく自分の会の作家を満遍なく出させようと考えているのだから ・・
そこで、今時 『洋画』だなんて括られたくもないから 新ジャンルを提案してもっと独立した形で自由に作品本位で展示できる場を作りたいと考えたのだ。
なかなかこの辺りを理解してもらうのは難儀であった。マンネリ感すら感じていない実行委員が多いし 9割は○○会の代表で委員になっているのだ。組織に入ってなければ存在さえない感だ。日本の組織の仕組みの一端だとつくづく感じてしまう。
何人かの心ある作家の意見が出て会場の保守的雰囲気は和らぎ とうとう新ジャンル創立は可決された。ほっとした、というよりどっと疲れた。来年は5人程度の規模でトライアル的位置づけであったがまずは第一歩と考えよう。
彫刻の山内氏 書家の石原氏、染色の大蔵氏本当にご健闘ご苦労様でした。後は作品だ!

2012年5月21日月曜日

日食

朝 上田の夢の庭画廊の小澤宅で目が覚めた。夕べは小澤氏と個展の打ち上げのような宴があったのだ。トスカーナのワインにイタリア料理となんとも豊かな時を過ごすことができた。今回の個展の感想も伺えた。それはやや辛口の味であった。
すこしアルコールが残っている頭でこれからの自分の絵の方向を考えながら ゲストルームから庭に出てみた。
そうだ、金環日食の朝なんだ!画廊の壁にはこんもり茂ったバラのツルの木漏れ日がふしぎに映っていた。

2012年5月13日日曜日

田植え

鏡のように田んぼが輝くこの時期、光に誘われて野に出る。田植えシーズンだ。この頃は農機具がよくなっているので私の家ではほとんど一日で田植えを終えることが出来るようになった。
夕方に植えたばかりの小さな苗がが風にそよいでいるのを見ると何とも愛おしく感じてしまう。
自然の中に抱かれて心の静けさを感じる一時かもしれない。

2012年5月5日土曜日

エキジビションブルー

5月はほんとに気持ちのよい風がふく。誘われて実家からギャラリー南無まで歩いてみた。一升瓶を抱えての歩きなのでちょっと一昔前の風情かもしれない。今日は夕方ご苦労さん会があるのだ。地元の方々がいろいろなイベントを企画して楽しい日になる筈だが・・田植えの準備が進む田んぼを眺め 新緑の山々を見渡し、歩く 歩く。陽の当たった道に紐のようなものが見えた。近づくとそれはシマヘビだった。生きてはいそうだがあまり動かない。風がまだつめたいのかなーと思いつつ道の別の脇を通り過ぎる。小一時間でギャラリーに到着、私はそこではエキジビションブルーになる。他の3人の作品がよく売れ私だけが取り残された感じだからだ。まー受け止めるしかない。受け止めよう!もう一度爽やかな風に当たろう。私の顔はたぶんさっきのシマヘビのように硬直していたはずだ。